無料の『Officeオンライン』と有料の『製品版Office』の違い
Officeには、無料で利用できる『Officeオンライン』というサービスがあります。
オンラインでファイルの共同作業 – Office Online
機能の違いは?
Word・Excel・PowerPointなど、使える機能は有料の製品版とほぼ変わりません。
大きく違うのは、『インターネットに繋がっていないと利用できない』という点。
製品版はパソコンにインストールして使用しますが、Officeオンラインは、Microsoft EdgeやGoogle chromeなどWEBブラウザを介して使用します。
その為、ページやメニューを切り替える度にインターネット通信を行う必要があり、動作のもっさり感は否めません。
特にネット回線が弱い場合は、「使い勝手が悪い」と感じる場合もあるでしょう。
なぜ無料なのか?
前述したように、無料で利用できる『Officeオンライン』は、ユーザーが操作を行う度にネット通信を行う為、使える場所の制限・動きのもっさり感など、機能面以外で製品版に大きく劣ります。
もしこれが有料サービスになったとしても、圧倒的な低価格でない限り、利用するユーザーがたくさんいるとは思えません。
だとしたら、ユーザー獲得の為に中途半端に値段を下げてリリースするよりも、無料で提供してしまった方がメリットが大きいと判断したのではないでしょうか。
最近、キングソフトの格安Office『WPSオフィス』や無料の『OpenOffice』など、他社メーカーがマイクロソフトの『MS Office』に互換性を持たせた製品が登場しています。
一時期、地方自治体でも経費節約の為、『MS Office』から無料の『OpenOffice』に乗り換えた事例もありました。
実際のところ、『MS Office』のデータを他社のオフィスソフトに渡すと表示が崩れたり、マクロが動かなかったりと問題も多くすぐに取りやめになったようですが…
しかし今後、他社メーカーの製品開発が進んで、完全に『MS Office』と互換性のあるソフトが完成すれば、ユーザーから価格の安いオフィスソフトに乗り換えられる可能性があります。
そうさせない為に有効な手段は、はじめて使うオフィスソフトにマイクロソフトの『Office』を選んでもらう事。
一度、使い方を覚えたオフィスソフトを乗り換えるのは、なかなか勇気がいりますからね。
PowerPoint OnlineとPowerPoint 2016の違いを比較
Officeオンラインの『PowerPoint Online』と製品版Officeの『PowerPoint 2016』を実際に使ってみました。
※『PowerPoint Online』ができないこと
- マクロが使えない
- アニメーションの種類が少ない
基本的な機能に大きな違いはなく、上部に並ぶメニューもほとんど変わりません。
『Excel Online』と『Excel 2016』の違いを比較
Officeオンラインの『Excel Online』と製品版Officeの『Excel 2016』を実際に使ってみました。
※『Excel Online』ができない事
- マクロが使えない
- ピポットテーブルが使えない
基本的な機能に大きな違いはなく、上部に並ぶメニューもほとんど変わりません。
『Word Online』と『Word 2016』の違いを比較
Officeオンラインの『Word Online』と製品版Officeの『Word 2016』を実際に使ってみました。
※『Word Online』ができない事
- マクロが使えない
- テーマデザインが選べない
- 参考資料が利用できない
- 差し込み文章が使えない
文章入力ソフトとしては、特に必要性を感じない機能です。
普通に使う分には、何の不便も感じないでしょう。
製品版との使い分けは?
無料で利用できる『Officeオンライン』は、「めったにOfficeを利用しない個人ユーザー」や「メインパソコン以外で緊急にデータの編集作業が必要になったユーザー」向けです。
ビジネス用途では、、いざ必要なときに「ネットが使えない(遅い)から編集できません」じゃ話にならないので、お金を出して製品版を買うべきでしょう。
またライセンス上、無料版のOffice Onlineは商用利用はできません。
使用が許可されているのは、『個人利用のみ』です。
製品版は、月払い・年払いなら『Office 365』、買いきりなら『Office 2017』を購入することになります。